祐生出会いの館

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  • 企画展 2021.12.21

「祐生に届いた大正・昭和の年賀状展 Ⅱ」

新しい年を寿ぐ習慣は古くから行われてきましたが、1871年(明治4)郵便制度が創設され、1900年(明治33)私製葉書が解禁になると一般庶民にまで普及しました。

祐生は1919年(大正8)、「我楽他宗」という経済的余力と教養を兼ね備え、さらにユーモアを交えた絵の描ける東京の趣味人33人の一員となって交流を始めました。ここで祐生の絵のセンスが認められ、大正13年、20人で組織した「東都肉筆納札会」の一員として名を連ねました。この会は風流を競うもので、余韻を醸し出す表現が求められました。毎月30枚描いて送り続け、昭和2年まで続きました。昭和3年からは、30人の「肉筆迎春絵葉書交換会」が開始され、風流な年賀状が届くようになりました。

一方、祐生は、大正14年から、全国の人たちから恵贈を受けた物をガリ版で多色刷りにして私家本『富士乃屋草紙』に掲載して交流を本格化させていました。祐生の多色刷りのガリ版版画は武井武雄の知る所となり、1935年(昭和10)から始まる版画作家50人で組織する「榛の会(はんのかい)」に招待を受け、翌年から会員となりました。会員には稲垣稔次郎、恩地孝四郎、川上澄生、関野凖一郎、棟方志功等々の一流の版画作家が名を連ねており、芸術作品が求められました。この会に参加したことによってガリ版作品はさらに進化を遂げ、祐生独特の作品へと昇華しました。

昨年に引き続き祐生に寄せられた趣味の人々の年賀状を展示しました。祐生の交流した人たちの年賀状から、新しい年を楽しんでいただければ幸いです。

展示総数 592点(274人)

・趣味人 202人 496点

氏名五十音順「た」~「わ」

・榛の会 版画作家 72人

第4回 昭和13年(寅) 50点

第16回 昭和25年(寅) 46点

*とっとり県民カレッジ連携講座*

【開催期間】  令和3年12月11日(土)~1月24日(月)

【開催場所】  祐生出会いの館 第4点展示室

【開館時間】  9:00~17:00

【休館日】   毎週火曜日、年末年始(12/29~1/4)

【入館料】   一般:300円(240円)、200円(160円)、中学生以下無料

※( )は15名以上の団体料金

※身障手帳所持者と介護者1名無料

【お問合せ】

「情熱と知恵で集めた大正・昭和のコレクション」

南部町祐生出会いの館 (緑水湖畔)

〒683-0343 鳥取県西伯郡南部町下中谷1008

TEL/FAX 0859-66-4755

E-mail yusei_museum@yahoo.co.jp

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