祐生出会いの館

Collection & Artwork

  • 作品

因伯玩具≪因幡編-麒麟獅子と流し雛-≫

祐生は、全国各地の玩具を収集し、玩具の姿が朽果てる前に孔版画作品にして残しました。

彼が鳥取の麒麟獅子を初めて見たのが大正初7年頃です。
玩具目録に載っている『麒麟獅子』の正体が分からず、鳥取県東部出身の同僚に頼み、玩具店・六角屋から仕入れたのがはじめです。

新月型の目、ぴんと立った耳、額の真ん中に長い角、木彫りの豊かな味わいが漂い、全国に多くの獅子がある中で、その存在感は抜群でした。麒麟獅子を気に入った祐生は、その後も麒麟獅子のお頭はもちろん、それが使われる祭礼についても孔版画の作品にして残しています。

流し雛

雛については、昭和16年に制作した絵手紙の中で『簡素なつくりであるけれど、優美にして典雅な流し雛の姿は、美しさと優雅な一面を兼ね備えた鳥取人そのものでる。(中略)鳥取の城下町の高い青空の情趣がこの流し雛の存在にふさわしい。』と表しています。

全国各地の郷土玩具を収集した祐生ですが、地元・因伯の郷土玩具には殊に深い愛情を注ぎました。

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