- 企画展 2021.10.22
創設150年記念 祐生コレクションに見る「郵便・近代通貨展」
近代郵便・通貨制度が創設されて今年で150年となります。
近代郵便制度は、1840年に英国で始められ、世界各国に広まりました。日本では前島密(ひそか)の立案にもとづき、1871年(明治4)、東京―京都―大阪間に新式郵便が開かれ、郵便切手も発行されました。翌明治5年にはほぼ全国にわたって実施され、明治6年には信書の逓送は国の専掌と定め、料金の全国均一制が実施されました。
一方、江戸時代、各藩発行の藩札は1600余種あったといわれています。加えて硬貨は製造技術が拙劣で、同一種類でも量目、純分が不等で著しく品位を落としていました。政府は、アメリカの情報から金本位制とし、貨幣呼称を円に改め、円の百分の一を銭、銭の十分の一を厘とする十進一位法の貨幣単位を定めました。新貨条例の制定のより、貨幣の全国統一が行われるとともに、西欧先進国と共通の金本位制を採用しました。
祐生の趣味活動は郵便によって行われており、恩恵を享受しての収集活動でした。祐生は、葉書・封筒に始まり、切手、記念の絵葉書、郵便貯金等々の資料を残しました。一方、清貧に甘んじた生活の中で紙幣も残されており、収集家の面目躍如たるものがあります。また、外国紙幣も大切に収納されており、ことにドイツのインフレに伴うマルク紙幣は世界史の一面を見る思いがします。
祐生収集には多くの人の協力があります。展示資料から、祐生の生きた時代の郵便・通貨制度について思いを致していただければ幸いです。
■展示総数 621点
♦郵便
ポスター 11点
絵葉書 57点
切手 77種
♦貨幣
紙幣 414点
硬貨 (11月上旬から展示)
藩札 62点
*とっとり県民カレッジ連携講座*
【開催期間】 令和3年10月16日(土)~12月6日(月)
【開催場所】 南部町祐生出会いの館 第4展示室
【開館時間】 9:00~17:00
【休館日】 火曜日(11月23日(火・祝)は開館し翌日休館)
【入館料】 一般:300円(240円)、高校・大学生:200円(160円)、中学生以下無料
※( )は15名以上の団体料金
※身障手帳所持者と介護者1名無料
【お問合せ】
情熱と知恵で集めた大正・昭和のコレクション
南部町祐生出会いの館(緑水湖畔)
〒683-0343 鳥取県西伯郡南部町下中谷1008
TEL/FAX:0859-66-4755
E-Mail:yusei_museum@yahoo.co.jp
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