祐生出会いの館

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  • 企画展 2021.10.04

村穂久美雄コレクション「絣~幾何の模様展~」

江戸時代中期、1759年(宝暦9)境港まで開通した米川用水によって弓ヶ浜の砂丘地の開発が始まりました。排水が良く、開花期の高温、綿が吹き出る時の乾燥などの生育条件に適していることから、綿花の栽培が始まりました。

藍の生産と相まって農家の主婦たちは木綿織のかたわら、仕事着、晴れ着、布団の生地として、藍染めの様々な模様をもった織物を作るようになりました。明治時代中期を過ぎると機械紡績が発達して衰退に向かいました。1978年(昭和53)、弓浜絣は鳥取県の無形文化財に指定されました。

村穂氏は、柳宗悦の『信と美』に啓発を受けて絣の収集を始めました。膨大な収集品は、民芸館や各美術館等での特別展に展示・活用されています。当館での展示は、平成24年「染と藍」、平成28年「絣の模様」に続き三回目です。今回は幾何の模様を中心としました。染め分けたタテ糸・ヨコ糸を駆使して、線の太さ、長さを工夫して作る模様は創造の世界を広げ、見る者にすがすがしい印象を与えます。また、当時の着物や米澤あかり氏の弓浜絣リメイクの作品もあわせて展示し、鑑賞だけでなく活用の在り方も紹介しています。

村穂氏は板祐生を尊敬し、度々友人と訪問した思い出を持っています。村穂氏は、収集した「絣」を製作者から「預かっている」と表現します。「後世の参考にする」とした祐生の在り方と共通しており、村穂氏のコレクションを展示することは、当館にとって深い縁(えにし)が重なります。

■展示総数 138点

・村穂久美雄コレクション 111点(絣布 108点、着物 3点)

・米澤あかりリメイク作品  27点

*とっとり県民カレッジ連携講座*

【開催期間】 令和3年10月2日(土)~11月1日(月)

【開催場所】 南部町祐生出会いの館 第5展示室

【開館時間】 9:00~17:00

【休館日】  火曜日

【入館料】  一般:300円(240円) 高校・大学生:200円(160円) 中学生以下無料

※( )は15名以上の団体料金

※身障手帳所持者と介護者1名無料

【お問合せ】

<情熱と知恵で集めた大正・昭和のコレクション>

南部町祐生出会いの館(緑水湖畔)

〒683-0343 鳥取県西伯郡南部町下中谷1008

TEL/FAX:0859-66-4755

E-mail :yusei_museum@yahoo.co.jp

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