- 企画展 2023.08.07
祐生コレクション 「あれから100年ー関東大震災資料展」
1923年(大正12)9月1日午前11時58分、関東地方南部を襲う関東大震災が発生しました。東京・横浜では地震による火災が加わって被害が拡大しました。死者約9万9千人、行方不明者約4万3千人、全壊家屋約44万7千戸と、未曽有の大災害となりました。1995年(平成7)1月17日の阪神・淡路大震災、2011年(平成23)3月11日の東日本大震災をはるかに凌ぐものでした。
祐生と交流のある我楽他宗の仲間からは、震災を伝える新聞、地図を始め様々なものが送られてきました。また、この震災で、祐生が我楽他宗入会前から親交があり、趣味の在り方を教えてくれた香取緑波(栄吉)氏が犠牲となりました。四年半もの間、親密な書簡交換をし、都会の風を届けてくれた緑波氏の死によって、震災を我がこととして受け止めることになりました。祐生は東都肉筆納札交換会の仲間とはかって、機関誌『江戸紫「懐徳誌」』を緑波氏追悼号として発刊しました。
帝都復興事業は後藤新平内務相によって都市計画のもとに推進され、震災後には丸の内のオフィス街と山の手の郊外住宅地域とが発達することになりました。一方、震災下の混乱と不安の中で、一日夕刻から朝鮮人放火・投毒の流言が起こり、翌二日になると来襲の風聞となり、戒厳令発令によって出動した軍隊と、警察・自警団の手で数千人の朝鮮人虐殺が行われました。また、この機に乗じて左翼指導者の抹殺が行われ、秩序と治安を口実に社会主義グループへの弾圧が開始されました。震災は、国家主義的傾向を助長しました。
震災から百年を経た今日、祐生コレクションから、関東大震災を振り返っていただければ幸いです。
◆展示総数 167点
絵葉書、張り紙、震災地図、震災復興地図、復興債券募集ポスター、復興展示会ポスター
震災人口調査、各種チラシ、グラビア誌、新聞記事等
*とっとり県民カレッジ連携講座
【開催場所】南部町 祐生出会いの館
【開館時間】9:00~17:00
【休館日】火曜日
【入館料】一般:300円(240円) 高校・大学生:200円(160円) 中学生以下無料
※( )は15名以上の団体料金
※身障手帳所持者と介護者1名無料
【お問合せ】
情熱と知恵で集めた大正・昭和のコレクション
南部町 祐生出会いの館(緑水湖畔)
〒683-0343 鳥取県南部町下中谷1008
TEL/FAX 0859-66-4755
E-mail yusei_museum@yahoo.co.jp
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