祐生出会いの館

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  • 企画展 2023.12.11

「趣味人たちのお正月展Ⅱー祐生年賀状と宝船」

 祐生作の年賀状は、人を引き付けてやまない。『続芸術家の年賀状』(山田俊幸編二玄社)に取り上げられている芸術家73人の中で紹介されている年賀状は、祐生が15枚で最も多く、交流した巨匠を押さえて堂々の一位です。どこからその魅力が出ているのでしょうか。

祐生は、1919年(大正8)三田林蔵の主宰する東京の趣味グループ「我楽他宗」から誘いを受けて会員となりました。1924年(大正13)4月、我楽他宗会員の鈴木祥湖、田中政秋を中心とした「東都肉筆納札会」が結成され、祐生もテーマに沿って毎月風流を表現した作品を送り続けました。同年、松田昇太郎、大村喜久次が中心となって版画作品を交換する「好刻会」が始められました。1934年(昭和9)には武井武雄の主宰する年賀状交換会「榛の会(当初は版交の会)」が結成され、翌年から開始されました。この会は趣味の人たちとは異なり、版画作家50人で構成されていましたが、祐生にも誘いがあり、第二回から参加し、1956年(昭和31)最終回の作品を送って他界しました。これら一連の交流から、祐生は趣味人によって鍛えられ、版画作家の影響を受けながら進歩し、作品は芸術家の域へと昇華したと言えます。

このたび、祐生年賀状252点と趣味の人たちの宝船を展示しました。趣味人と版画作家両方の気韻を合わせ持つ、祐生年賀状をご鑑賞いただければ幸いです。

 

※ 展示総数 426点

 

*とっとり県民カレッジ連携講座

【開催場所】南部町 祐生出会いの館

【開館時間】9:00~17:00

【休館日】火曜日  年末年始(12月29日~1月4日)

【入館料】一般:300円(240円) 高校・大学生:200円(160円) 中学生以下無料

※( )は15名以上の団体料金

※身障手帳所持者と介護者1名無料

【お問合せ】

情熱と知恵で集めた大正・昭和のコレクション

南部町 祐生出会いの館(緑水湖畔)

〒683-0343 鳥取県南部町下中谷1008

TEL/FAX 0859-66-4755

E-mail yusei_museum@yahoo.co.jp

 

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